七月松竹座・夜の部(7/19)

『葛の葉』 時蔵の葛の葉である、という以外、特に言うべきことない葛の葉。その安定を流石と思うか退屈と思うかは個々時々の気分によるものかもしれない。子役とのやりとりにあと少し突き抜けるところがあれば、芝居全体の情感はより味わい深いものになったのではないだろう……

七月歌舞伎座・夜の部(7/7)

通し狂言『星合世十三團』 義経千本桜の通しを海老蔵が早替りで全て見せる趣向の芝居。海老蔵の古典、特に丸本物は形だけなぞる様で実や深みに乏しく、期待を裏切られる場合が往々にして多い。が、一つ一つの段を本尺でしっかり見せるのではなく、早替りという外連味を軸にし……